「ダイビング・ベル」は同年10月の釜山国際映画祭に招待されるが、描写が政治的に偏った作品だとして、釜山市が映画祭組織委員会に上映中止を要請する事態になった。また事故遺族の一部からも、被害者感情を傷つけるとして上映反対運動が起こるなど、公開に際して韓国社会で大きな注目を浴びた。
物議を醸した「ダイビング・ベル」は、結局釜山映画祭では上映されるのだが、釜山市は映画祭実行委員会に圧力をかける。2015年に、映画祭の執行委員長イ・ヨングァン氏に事業の委託をせず、事実上解任。多くの韓国映画人は、表現の自由に対する権力の干渉だと強く抗議し、釜山映画祭のボイコット運動に発展して現在に至っている。
事故から2年が経ってようやく日本初公開となった「ダイビング・ベル」は、24日福岡、25日大阪、27日東京で特別上映会が開かれる。詳細は「アーティスト・アクション」のHPで。(石丸次郎)
http://artistaction.jimdo.com/
※ダイビング・ベルとは「潜水鐘」のことで金属製の鐘状。水中に吊り下げて空気を送り込むことで、長時間の水中作業が可能。
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