5月の党大会が近づく中、北朝鮮第三の都市・咸鏡北道清津(チョンジン)市で、企業所の労働者に毎朝隊列を組んで通勤をさせるなど管理が強化されている。一方で、出勤する労働者に限って食糧を配給していることが分かった。(カン・ジウォン)
「多くの工場で毎朝7時に、隊列を組んで歌を歌わせて集団通勤をさせている」
清津市の取材協力者が19日にこう伝えてきた。
党大会を前にした現在、北朝鮮では「70日戦闘」が進行中だ。これは短期集中の生産向上運動で、生産計画の前倒しや増産が現場に求められる。通常、国家的な重大行事の前に行われる。
北朝鮮では経済不振のため多くの工場が稼働停止、生産縮小して久しく、多くの住人が職場に出勤せずに商行為で生計をなんとか維持しているのが現状だ。出勤しても配給も給与もまともに支給されないからだ。
にもかかわらず、2月末に「70日戦闘」開始が宣布されて以来、行政や党の役人が家々を回って、労働者に出勤を強要している。出勤しない者は『労働鍛錬隊』という短期の強制労働キャンプに送られている。
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