:このままもんじゅは廃炉ということになっていくでしょうか。

小出:難しいご質問ですけれども、規制委員会が今まで通り、日本原子力研究開発機構に任せてはいけないと、別の組織に任せるしかないという勧告を出したわけです。そうなりますと、文部科学省としては別の研究組織というのをどこからか探してこなければいけないのです。

:どこかにもんじゅを管理する能力を持った組織があるのですか。

小出:そんな組織はないと思います。日本原子力研究開発機構というのは、もともとは日本原子力研究所と動力炉核燃料開発事業団の2頭立ての馬車でこれまで日本の原子力を進めてきたのですが、その2頭立ての馬車のうち、動力炉核燃料開発事業団という組織がもんじゅを運営してきたのです。それがもう全くダメな組織であったがために、初め別々だったものが統合させられて今、日本原子力研究開発機構になったわけです。けれども、これもまたダメだったとなると、恐らくもう他には担える組織が日本にはないという状態だと私は思います。

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