今回、詳細を伝えてくれた協力者は、強制動員された「職場離脱者」たちの悲惨を日々目にしている。現地の空気を次のように伝える。
「農場で強制労働させられるぐらいなら死んだほうがましだ。周囲の人間で職場を離脱している者は、恐ろしくて警察に賄賂を渡して取り締まりを避けたり、慌てて企業に籍を作る手続きをしている」
「『職場離脱』を放置すると人民統制が揺らぐ」。金正恩政権はそう考えているのだろう。「言うことを聞かない者は容赦しない」という鉄拳統治が、金正恩政権発足以来の一貫した対処法だ。
隣国で現実に起こっている「奴隷労働」は、政権の政策と制度によって生み出されている。
※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮内に投入し連絡を知り合っている。
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