6月24日付けで掲載した記事「あのニトリが安倍首相ら閣僚6人 に連続献金 11年から4年間で総額2170万円」について、読者から、“閣僚への企業献金は違法ではないか”という問い合わせが寄せられた。読者の疑問 はもっともであり、可能な限りわかりやすく説明したい。(アイ・アジア編集部/鈴木祐太)
政治資金の在り方を定めている政治資金規正法では、読者の方の疑問にあるように“政治家個人への企業献金も、政治家の政治団体(資金管理団体も含めて)への企業献金”も、禁止されている。では、なぜ“政治家への企業献金”が合法的に行われているのか?
実は、政党対する企業献金は認められているのだ。政党といっても、中央の政党本部、各都道府県連本部、および選挙区単位の政党支部などがあり、このうち選 挙区単位の政党支部はその選挙区で当選した政治家が支部長となるケースが多く、事実上、支部長の政治団体的な存在となっている。
前回の記事で取り上げた安倍内閣の閣僚への政治献金は、何れも閣僚が支部長を務める政党支部が、ニトリグループから献金を受けたものだ。
それでも、世論の批判もあり、政党支部への企業献金を自粛していた時期があった。政治家の側も将来、企業献金を受け取らない代わりに、政党交付金と いう形で税金による「寄付」を得る仕組みを作った。ニトリグループの政党支部への献金は、一部の政治家については事実上の「二重取り」が横行していること も明らかにしている。
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