Q. 植民地時代に海外からミャンマー国内に入った影響の排除とは?
A. 経済を支配していた中国人とインド人など、外国人の追放政策がその一つです。いわゆる新しい「国籍法」を制定して、国民を3つに分ける法律を作ったのです。「国民」「準国民」「帰化国民」という区別を作ったのです。
Q. それらの3つの違いは具体的にはどういったものですか?
A. 「国民」とは、1823年の英国との戦争以前からミャンマーに住んでいた人(ビルマと英国は3度戦争)、「準国民」とは、英国から独立後の1948年の国籍法(2年間だけ施行された法律)で国籍を取得した人、「帰化国民」とは、独立後、外国人からビルマ人に帰化した人です。
Q. ロヒンギャたちは、そのどこに属するのですか?
A. ロヒンギャ・ムスリムたちはこの3つのどこにも属しません。
Q. 実際にロヒンギャたちはミャンマーにいるじゃないですか。
A. 軍政下で、ロヒンギャたちは隣国バングラデシュからの不法移民として見なされてきました。それなので、国民として認めてられていません。ミャンマー政府は軍政期から一貫して、ロヒンギャ・ムスリムは国民ではないから保護をする義務はない、出来るだけ早くバングラデシュに帰って欲しい(帰したい)という態度をとり続けています。
次のページ:ミャンマーが形成される過程で「ロヒンギャ問題」が…
1 2