北朝鮮内部の取材パートナーたちが撮影した映像に登場する女性たちは、往々にして険しく、疲れた表情をしている。
それも無理はないと思う。食糧配給が無くなって久しく、庶民のほとんどは商行為で糧を得ているが、それを彼女たちは「生活戦線」と呼ぶ。生計を立てていくのは「闘い」なのである。
加えて、居住地や職場で奉仕労働や政治行事への動員が頻繁にあり、「生活総和」と呼ばれる週一回の自己批判会、人民班会議にも出なくてはならない。さぞかし憂鬱で忙しく、ストレスの溜まる毎日を送っているに違いない。
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それでも、家族や知人と笑顔を交わす一時がある。映像にそんな一コマを見つけると、北朝鮮にも我われと変わらぬ庶民が生きているという、当たり前のことをを思い起こしてほっとする。(石丸次郎)
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