両替商に積まれたアフガニ紙幣の札束。100ドル札1枚を両替すると分厚い札束になってしまうほどのインフレだった。地方ではタリバン掃討作戦が続いていたものの、カブールでは「戦後復興」のための外貨が流れ込み始めていた。(2002年2月撮影:玉本英子)

アフガニスタンではソ連に対する抵抗闘争以後、民族、政治組織、地方軍閥、部族が複雑に対立し、結果的にアフガン人同士が殺し合う、大義もなにもない戦争になった。

20年以上もつづいた戦争はアフガンの大地だけでなく、人びとの心をも破壊してしまったかのようだった。
そんなところに外国の大メディアの記者たちが突然大挙して押し寄せ、取材競争に勝つために札びらを切っていったのだ。

もちろん、戦争で疲弊し、明日の食べ物や仕事もないなかにおかれてきた人びとが悪いわけではないし、アフガンのことを伝えてほしいとの思いで協力してくれる女性たちも少なくなかった。

しかし、あからさまに高額なお金を要求する人びとに出くわすたび、私は悲しい気持ちになった。(つづく)【玉本英子】

カブールで女性たちを取材する筆者。(2002年3月)

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(14・最終回)裁判所で見つけた警察調書と顔写真 写真2枚
(13)娘の最後の日 写真3枚
(12)競技場での公開処刑 写真6枚
(11)カブールの売春婦たち 写真4枚
(10)女子刑務所で 写真5枚
(9)タリバンは巨大な悪なのか 写真4枚
(8)タリバン支持の村に暮らす次女 図と写真3枚
(7)長女が語った意外な言葉 写真4枚
(6)遺された子どもたち 写真6枚
(5)札びらを切る外国メディアの姿 写真4枚
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