大阪府庁前で「森友学園問題」の真相究明を訴える豊中市議会議員の木村真(左)さんと市民(8月撮影・新聞うずみ火)

 

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豊中市議会議員の木村真さんは一緒に運動している市民たちに声をかけ「瑞穂の国小学院問題を考える会(後に「森友学園問題を考える会」)を立ち上げた。まもなく土地が売却されたとわかり、売買契約書の開示請求もしたが、金額は真っ黒に塗りつぶされていた。(栗原佳子・新聞うずみ火)

木村市議:

昨年10月半ばから市内でビラを配り始めた。黒塗り画像とともに「建設中の小学校をめぐる疑惑浮上、国有地売却して金額非公開、売却先の学校法人の名誉校長は安倍昭恵夫人」と。反響は大きかった。

12月初旬にはマスコミに情報提供もした。何社かが来て興味津々で聞いてくれたが、全然記事にならない。そうこうするうちに12月21日、毎日放送の番組で、僕の政務活動費の使い方が怪しいと槍玉に挙げられた。「3 年間で450 冊という膨大な数の本を買っている」と。1年150冊は多いのか。狙い撃ちではないかと感じた。

今年2 月8日、売買契約書の金額その他を黒塗り・非公開とした国の決定はおかしいと、取り消しを求めて大阪地裁に提訴した。翌9日の朝日新聞は、提訴の事実だけでなく独自取材もして大きな記事を掲載した。

9日から国会議員が財務局の職員を呼んでヒアリングを始め、10日には黒塗りのない契約書が示された。売却額1 億3400万円と、とんでもない値引きがされていることがわかった。

翌週からは国会で追及が始まった。民進党の福島伸享議員の質問に対し、安倍首相が「自分や妻が関わっていたら、総理大臣も国会議員も辞めます」と答え、一気に政局化していく。ワイドショーでも連日とりあげられるようになり、塚本幼稚園の実態も次々と暴露されていった。その一番のピークが3月24日の籠池さんの証人喚問だった。
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