シリアでは女性たちは毎日のように親戚や友人宅を訪問するのが習慣でしたが、IS支配地域ではそれはなくなったようです。話したことを誰かを通じて密告され、逮捕でもされるのではないかという恐れから人と会うことを止めたのです。「この3年間、いつも怯えて話もできなかった。誰も信頼できなくなったことが一番悲しい」。シャムサさんはそう話していました。今後、ラッカでの戦闘が終われば住民は徐々に市内に戻ると思いますが、心に残る大きな不信感などは簡単になくなることはないでしょう。(つづく)【玉本英子】

ラッカから脱出した避難民の女性たちはSDF女性戦闘員(左)の姿を見ると駆け寄り、握手を求めていた。(7月下旬ラッカ郊外にてハイサム・ムスリム撮影)
避難民の子どもたちとハイサム氏。現在、ラッカで対ISの戦闘の最前線で取材を続ける。(8月上旬ラッカ郊外にて撮影)

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