北朝鮮北部の両江道(リャンガンド)で腸チフスが流行し、死者が多数発生している模様だ。両江道に住む複数の取材協力者が10月中旬に伝えてきた。
取材協力者の一人は「町内でお年寄り3人が死んだ。当局は水は沸かして飲むように警鐘を鳴らしている」と伝えてきた。
他の取材協力者によると、腸チフスが発生したのは2カ月前からで、10月に入ってから死者が増えているとのことだ。亡くなっているのは主に老人だという。
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北朝鮮の地方都市には、上下水道が未整備だったり、電力難でポンブが作動せず水道が麻痺している所が多い。流行が伝えられる両江道は山がちで水資源が豊富だが、飲用水に井戸や川の水使うのが一般的だ。
「道庁所在地の恵山市でも鴨緑江など川の水を汲んで沸かさずに飲んでいる住民が多い」
と恵山市の協力者は言う。
腸チフスは サルモネラの一種の腸チフス菌による感染症で、汚染された水や食べ物によって感染する。劣悪な衛生状態が主な原因だ。高熱と下痢が続き死に至ることもある。(カン・ジウォン)
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