1月9日に開かれた南北高位級会談で、北朝鮮側が、2016年4月に韓国に亡命した中国浙江省寧波市の北朝鮮レストランの女性従業員を北朝鮮に送還するよう要求していたと、日本の共同通信と中央日報など韓国メディアが、韓国統一部関係者の話として14日に伝えた。
金正恩政権は、亡命した女性従業員12人は一貫して韓国に拉致されたと主張してきた。韓国側は「本人の意志で韓国に来た」と送還を拒否したという。韓国入りした女性たちは大学に通うなど定着が進んでいるという。
世界が注目する重要な南北会談での要求であっただけに、金正恩氏の直接指示があったものとみられる。韓国政府は、会談で脱北者送還要求があったことを公表していなかった。
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また、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が10日にあった年頭会見で、北側に非核化を求めつつ、トランプ米大対統領の協力に感謝を述べたことに対して、14日付の朝鮮中央通信は
「南朝鮮当局者は、南北間の対話が始まったのは米国が主導する制裁・圧迫の効果だと言える、トランプ大統領の功がとても大きい、感謝を表したいととんでもないたわごとを並べ立てた」
などと、反発する記事を掲載した。
記事では、
「冬季オリンピックに参加するわが代表団を乗せた列車やバスもまだ平壌にあるということを知らなければならない」
と、平昌五輪参加撤回があることも示唆している。(石丸次郎)
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