ガザ地区に暮らす老夫婦モハンマド(95)とマリアム(84)は日々の祈りをかかさない。続く停電に苦しんでいた。(2018年1月5日ガザ地区にて撮影・古居みずえ)

電気が止まれば水も出ない

ガザはイスラエルからの送電カットがさらに厳しさを増している。10年以上前から封鎖による電力不足の状態が続いてきたが、昨年からは1日に2~4時間しか電気が来ない状態が続いた。数日前から電力カットが半年ぶりに解除されたが、一日わずか6時間程度という。ガザのひとびとの苦しみはまだまだ続いている。(古居みずえ・アジアプレス)

老夫婦モハンマド(95)とマリアム(84)はガザのビーチ難民キャンプに暮らす。「昨夜、夜中に夫はトイレに行こうとして暗闇でベッドから落ちてしまった。トイレを使うにも電気がなくて暗い」とマリアムは話す。

電気が止まればポンプなどが停止し、上下水道も使うことができなくなる。10日間、水が来ない時があったという。家庭では水が来た時に大きなタンクに溜め、来ない時はそれを使う。それでも家族が多いとすぐなくなってしまう。
そしてガザの水は飲料水としては飲めない。地下水の過剰な汲み上げによって水が少なくなっていて、海水が地下水に侵入し、塩分濃度が高いのだ。飲料水は業者から買うが、汚染されたものもあるという。貧しい家庭は水も買えない。(2018年1月7日ガザ地区にて撮影・古居みずえ)

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