アフリンの村落地域では攻撃時、防空壕に隠れる人たちもいます。避難所を持っている人は全体の3割ぐらいではないでしょうか。私たちの場合、オリーブ畑へ走ります。木と木の間に身を隠すしかありません。そしてひたすら祈ります。

トルコ国境近くのいくつかの村は、すでにシリア武装組織に占領されました。村人が連行され、ひどい暴力を受けていると聞きました。今後、このメダンキ村へもやってきて、私たちは殺されるかもしれない。それを考えると恐怖で体が震えます。世界は私たちの状況を知っているのでしょうか。なぜ誰も助けてくれないのでしょうか。

アフリンには空爆や砲撃が加えられている。シリア北西部の勢力図は2月15日時点のもので地元情報などをもとに作成(アジアプレス)
アフリン空爆が開始された際、トルコ軍機は伝単(ビラ)を投下。アラビア語で「アフリンの兄弟たち、トルコ軍は人びとを自由にし、平和にしたい」とある。民間人に多数の死傷者があいついだこともあり、住民は信用していないという(住民提供)
武装組織がトルコ国境沿いの村々を占領する際、村のオリーブオイルを奪っていった。そのためアフリン市内には村落部から逃れてきた住民たちがオリーブオイルの缶も運び込んでいた。(2月4日・アフリン住民スワール氏撮影)

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