◆再び書類送検が必要なのか

答弁する堺市の竹山修身市長。アスベスト対策で竹山市長が残すのは悪名か美名か(堺市インターネット中継より)

会議を傍聴した「家族の会」の男性(70歳)は「まったく国会と同じ。役人が自己保身のために勝手なことをいっている。アスベストの問題について市の認識の甘さが出ていて、聞いていてイライラした」と話した。

この間の交渉に参加している「家族の会」堺対策チームの熊取絹代さんは「竹山市長はアスベストが煙突内にあるとしても、密封したからいいんだといわんばかり。再調査にしても具体的な内容はなかった。このままだと、アスベストの除去がすべて終わったとの確約がないのに、将来解体のときにアスベスト対策は不要とされかねない」と不安を語った。

今回市側は報告書の改ざんを不適切と認めた。

だが、その説明はあまりにも軽い。一方、工事は適正と強調し、念のため再調査するといった調子だ。

長谷川市議が指摘したように全力で信頼回復に取り組むべき場で、まさに信頼を失墜する私文書改ざんや隠ぺい工作をし、あげくいまだに「工事は適正」と言い続ける。今回の指摘は再び書類送検されかねない、きわめて重大な違法行為の疑いがある。その重さを本当に自覚しているのだろうか。

そうは思えないというのが傍聴者たちの実感である。

不安に思われる対応が不適切といった言いぶりなど、もっと上手く隠せと指示しているようにすら聞こえてしまう。だからこそ、熊取さんらはこの先なにが起こるのかを心配している。

熊取さんは市長選の際、竹山市長がアスベスト対策条例の検討に前向きな姿勢をみせながら、今回の対応では問題自体わかっていないかのような発言をしたことに「本当、選挙の時だけか」とため息をついた。

再び書類送検されないと今回の問題の重要性を理解できないのだろうか。(続きを読む>>>)

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