大阪府堺市が書類送検された煙突のアスベスト違法工事後の2017年3~4月に実施された現場の後片付けの工事で起きた「取り残し」疑惑。市の指示で隠ぺいされたアスベストの取り残しは存在するのか。(アジアプレス/井部正之)
◆専門除去業者が取り残し断言
「あー、これは残ってますね」
堺市が隠ぺいを指示した報告書に載っていた写真を見て即答したのは煙突のアスベスト除去を専門に行う除去業者だ。
その除去業者に見てもらったのは書面をそのままの見た目でデータ化したPDF文書である。まずその業者が指摘するのは改ざん前の報告書の19ページ上段の写真だ。写真を拡大して見ながら、こう説明する。
「躯体のコンクリートが光の加減で白くなることはあるけど、こういう帯状に残っているのは経験上(アスベストが)残っていると思う。煙突から(除去装置を)引き上げる速度を失敗するとこういうふうに螺旋状に残るんですよ」
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