◆なぜ融和をアピールしながら国内統制強化?
南北首脳会談が4月27日に開催されることが決まった。合わせて音楽やスポーツなどで韓国との文化交流が数多く行われる。金正恩氏自らも文在寅大統領と会談して和解や融和をアピールするのは間違いない。だが、これら交流は、北朝鮮の人々の心理や社会のムードに少なからぬ影響を及ぼす。韓国に対する警戒が緩み、洗練され先進的な韓国文化に対する憧れが増すことになる。
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実際、2000年6月に金大中氏が平壌を訪れて金正日氏と会談して以降、北朝鮮の人々の韓国に対する敵対意識は、見事に溶解してしまった。国の絶対指導者が韓国を受け入れたのだから、人民もOKなのだろうというムードが拡散したのであった。
今、金正恩政権が進めている強力な国内統制は、南北接触の拡大を警戒してのことだ。韓国の存在を恐怖していることの現れである。
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