◆「もし生きていたらまた連絡します」
アフリン防衛のために町にとどまることを選択する住民がいる一方、アレッポへの脱出者も出ている。だが容易には移動できず、アレッポに向かうためにブローカーに大金を払う例もあるという。
ダマスカス・東ゴータではシリア政府軍などによる攻撃で多数の市民が犠牲となっているなかで、アフリンで起きている民間人被害については国際社会で大きく報じられない現実がある。
「家族は数日前にアレッポに逃げましたがブローカーに渡すお金を工面しなければなりませんでした。私はこのあとどうなるのか。もし生きていたらまた連絡します」
スワールさんは重苦しい声でそう話した。
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