ノビラス一家の故郷シンジャルは破壊され、仕掛け爆弾もあちこちに残る。ISは撤退したものの、クルド自治政府とイラク政府が対立し、双方がシンジャルでの覇権を取り合うようになってしまった。
ISはイラク・シリアでの支配地域のほとんどを失った。「ISは崩壊した」とメディアでは報じられる。だがヤズディ教徒は帰還できないまま避難生活を強いられ、拉致された家族を捜している。ISも戦争も終わってはいないのだ。
「またきっとヤズディ教徒の殺戮が起きる。そして次も誰も助けてくれないだろう。政府も他宗派の隣人も何もかも信じられなくなってしまった」
ハッサンの言葉が重く響いた。
(第5回了・全5回)
◆ISによるヤズディ教徒襲撃の悲劇を追ったドキュメンタリーが放送されます。ぜひご覧ください。
【テレビ朝日系列 全国放送・テレメンタリー2018】
「イスラム国」に引き裂かれた絆~日本人記者が追った6年」
3人の子どもをISに拉致されたヤズディ教徒一家。村を破壊されクルド兵となった夫を支える妻。
ISに引き裂かれた2つの家族をイラク現地長期取材で追った。
■5月27日(日) ※お住まいの地域によって放送時間が変わります。
関東:テレビ朝日 午前4時30分~5時
関西:ABCテレビ 午前4時55分~5時25分
(5・最終回)子どもを拉致された家族の悲劇
(4)破壊され尽くしたシンジャル
(3)救援作戦と避難民夫婦の思い
(2)拉致女性は「強制結婚」の名でレイプ
(1)「邪教」とされ虐殺、女性らを拉致「奴隷」に