(参考写真)服装や風紀の乱れを取り締まる「糾察隊」に検束された二人の若い女性。2008年10月黄海南道海州(ヘジュ)市にてシム・ウィチョン撮影(アジアプレス)

◆韓国への憧れを警戒

一方、同じく「非社会主義行為」として摘発対象となった不法な商行為に対しては、取り締まりが緩くなったという。個人経営の屋台食堂や薬販売など、庶民の小さな商行為まで摘発対象とし、商品まで没収されたため、人々の間で「どうやって生きていけばいいのか」と不満が高まっていた。

B氏は次のように話す。
「最近は売り物の没収まではせず、警告して止めさせる程度で、多くが目を盗んで商売を続けている。 (服装や髪形の)取り締まりはまだ厳しいけれど、若者たちは糾察隊のいない夜に好きな服を着て出歩いている。彼らを屈服させることはできないだろう」

板門店での南北首脳会談後、国内では韓国の支援に期待する声が高まっている。この時期に金正恩政権が社会風紀の取り締まりに熱を上げているのは、自国民に対し、韓国の文化や情報を許容しないことを強く警告することが目的だと考えられる。

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