兵士は国境警備隊で、この将校の下で勤務していたが、密輸を幇助した罪で拘束され、釈放後に部隊に復帰。自分を処罰した将校に恨みを持って私宅に侵入したらしいと、現地では話されているという。
籠城した兵士は、自分の無念さを原稿用紙20枚ほどに書き、アパートの住民に託そうとして将校宅を出たところを逮捕された。結局、銃撃戦には至らなかったという。事件を深刻に受けとめた当局は、国境警備隊に朝鮮人民軍内の思想動向を監督する保衛司令部の要員を派遣、調査が続ているという。
金正恩時代になった2012年頃から、中国との国境地帯は統制が格段に厳しくなった。そのため、住民が中国と密輸するのを見逃したり助けたりすることで賄賂を得ていた国境警備隊員たちの「収入」が激減。困窮して栄養失調になる兵士も続出していた。 ※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。
1 2