◆深刻な生活悪化が背景
北朝鮮国内で「体制動揺」を示唆する根拠のない噂やデマが拡がっている。「結局は米国と戦争になる」「中国が我が国の崩壊に備え始めた」という類の内容で、保安(警察)当局が摘発に乗り出した。北朝鮮国内の複数の取材協力者が4月後半に伝えてきた。(カン・ジウォン)
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「最近になって、中国人民解放軍が国境地域に追加展開されたという噂が広く話されている。理由は、我が国(北朝鮮)と米国が戦争になるのに備えてのことだとか、政権が崩壊して人々が中国に集団越境してくるのを防ぐためだ、そんな噂がまことしやかに拡がっていて、当局が統制に乗り出した」
北部地域に住む取材協力者はこのように述べる。流布している様々な噂は、政権の崩壊を示唆する内容が多いという。
中国と鴨緑江で接する両江道恵山(ヘサン)市に住む別の協力者は、
「経済が日に日に悪くなっているせいだろう。市場に集まる人々が、体制に対する不満を口にするようになった。『恵山だけも中国に譲り渡してくれればいいのに』とか、『飲み込まれてしまうなら中国よりも米国の方がいい、そうすれば資本主義になる』とか、露骨な表現をしている」
と社会の空気を伝えてきた。
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