北京を訪れた金正恩氏に習近平主席は非核化を強く求めたとされる。2019年1月中国中央電視体台より引用。

中国の税関当局が4月末に発表した貿易統計によると、今年1-3月期の北朝鮮の対中輸出の合計は、前年比-20%の約6889万ドル。経済制裁によって約88%も減少した前年から、さらに大きく減らしていることが分かった。

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2018年の対中輸出の激減は、主要輸出品だった石炭、委託加工の繊維製品、海産物、鉄鉱石などがすべて禁輸となったからだ。今年の対中輸出は横ばいが予測されていたが、20%の大幅減となった。

今年に入り、中国当局は北朝鮮との通商口での通関検査を厳格化させている。また、1400キロに及ぶ国境では、かつてないほど強力な密輸取り締まりを実施している。

朝中関係悪化の兆候は特に見えないが、経済制裁を忠実履行することで、非核化に進むよう金正恩政権に圧迫を加えている可能性がある。

なお、1-3月期の中国から輸入は、前年比9.77%増、輸出入総額も5.43%増だった。(石丸次郎)

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