反対に、貿易商社の関係者たちは、習近平主席の初訪朝にも、とても冷めた評価を見せているとして、次のように伝えてきた。
「やはり貿易をしてきた者たちは、制裁の仕組みをよくわかっている。『朝中貿易の活性化は不可能だ。米国が制裁を監督しているので、中国なんかに制裁緩和できる問題ではない』とか『習近平がちらっと訪問したくらいで、米国との問題が解決できるはずはないし、大きな支援も望めないだろう。国境の密輸取り締まりが緩むのがせいぜいではないか』と悲観的だ」
貿易関係者がこう判断するも無理はない。2月末のハノイ朝米会談が物別れに終わって制裁緩和の期待が吹き飛んだ。これまで、金正恩氏は四度も中国を訪問して習近平主席と会談したが、役に立たなかったという現実があるからだ。
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