◆道徳性批判にも文政権は任命強行の構え
第一野党の自由韓国党は、ここぞとばかりにチョ・グク氏批判を展開している。世論の反発も強い。しかし、25日時点で、与党の共に民主党は、チョ・グク氏を辞退させず、あくまで法相任命を強行する構えだ。
韓国は来年4月に総選挙を迎える。文大統領の任期はあと2年9カ月残っているが、大統領は5年一期制のため、任期が残り少なくなると求心力が落ちる「レームダック化」をどの政権も経験している。
文政権としては、チョ・グク氏に法相指名を辞退させた場合、傷だけが残り、政権支持率が下がって「レームダック化」が進み、来年の総選挙も危うくなるという危機感がある。
一方、強行突破すれば、文政権支持層のうち中道層が離れる可能性があるが、チョ・グク氏が司法改革を進めていくことで、ダメージは回復できるとの計算があるようだ。
現時点で文大統領は沈黙を守っているが、いずれにせよ、チョ・グク氏の法相任命権を持つ文大統領の決断にかかっている。
朴槿恵(パク・グネ)政権の不正腐敗を批判し、機会の平等、公正公平、正義を掲げて政権に就いた文大統領が、どのような選択をするのか注目される。この26日からの一週間が山場と見られる。
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