◆日本の空で訓練を積んだ米軍機がイラク戦争で空爆
横田空域をはじめ日本の空で、低空飛行訓練や対地攻撃訓練(射爆撃は伴わない)をおこなう米軍機は、実際に戦争で空爆をしてきた。
2003年のイラク戦争では、当時、横須賀基地を母港としていた米海軍の空母キティホークがペルシャ湾に出動し、空母艦載機のFA18戦闘攻撃機などが、計5375回も出撃し、約390トンもの爆弾を投下して、多くのイラク人の命を奪った。
それら空母艦載機は、群馬県の上空で横田空域にふくまれ、米軍が「ホテル特別使用空域」と呼ぶ自衛隊訓練空域「エリアH」と「エリア3」の空域で対地攻撃訓練を重ねていた。
米軍パイロットは日本の空で操縦・攻撃の技能すなわち戦技を磨いて、戦場におもむき、激しい空爆を繰り返したのである。
イラク戦争では三沢基地の米空軍のF16戦闘機なども出撃した。
日本各地の低空飛行訓練ルートが、やはり米軍パイロットの戦技向上のために使われている。
横須賀基地からは巡洋艦カウペンスと駆逐艦ジョン・S・マケインもペルシャ湾に出動し、計70発のトマホーク巡航ミサイルを発射した。
ミサイルはイラクの地に降りそそいだ。
地上部隊としては沖縄駐留の海兵隊もイラク占領後に派兵され、米軍に抵抗する武装勢力を市街戦で制圧する作戦に加わった。
それら米軍の攻撃によってイラクでは多くの人命が失われ、人びとが傷ついた。
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