公職選挙法では「(国と)請負その他特別の利益を伴う契約の当事者である者は、当該選挙に関し、寄附をしてはならない。」規定されている。
政治資金問題に詳しい神戸学院大学の上脇博之教授は「2014年分の30万円の寄付についても、公職選挙法に反する違法な寄付と言えよう」と指摘する。
一連の献金について自由民主党奈良県第2選挙区支部に質問したところ、会計責任者は「2017年の献金報道が出たタイミングで、2014年の寄附についても同様の認識に基づき、同様の対応をしている」とだけ回答した。
高市早苗総務大臣は最初に報道した共同通信の取材に対しては「公職選挙法に抵触する恐れがある」と回答していたが、後の取材で「公職選挙法に抵触する恐れはないが、道義的な観点から返金した」と認識を変えている。今回の回答にある「同様の認識に基づき」がどちらの認識か回答からでは判別できなかった。
高市氏がトップを務める総務省は、選挙制度や政治資金を管轄している。(鈴木祐太)
■ 鈴木祐太 (すずきゆうた)
1981年香川県で生まれ。岡山、大阪で育つ。大学在学中から貧困状態にある子どもたち、特に被差別部落や在日外国人の子どもたちへの支援に関わり、小学校講師、派遣社員などを経てジャーナリズム活動を始める。フロントラインプレス所属。
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