米国の国務省は、11月1日に発表した「2018年国別テロ報告書」で、北朝鮮を、イラン、スーダン、シリアとともに、テロ支援国リストに改めて掲載した。米国の自由アジア放送(RFA)が1日報じた。
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米国は、トランプ政権発足後の2017年11月に、9年ぶりに北朝鮮をテロ支援国に再指定していた。2017年には、2月に金正恩氏の異母兄の金正男(キム・ジョンナム)がマレーシアのクアラルンプール空港で暗殺される事件があり、6月には北朝鮮に1年以上拘束されていた米人大学生のオットー・ウォームビア氏が、解放された後に脳に重い障害を負って死亡した事件があった。
米国は、1987年の大韓航空爆破事件に関与したとして、翌1988年に北朝鮮を初めてテロ支援国に指定したが、2008年にブッシュ政権が解除していた。
RFAによれば、米国の財務省傘下の海外資産管理局が5月に発表した報告書で、北朝鮮の米国内の関連資産約7400万ドルを凍結したとしている。
北朝鮮と米国は通商関係が皆無であるため、今回の措置で新たな直接的打撃が生じるわけではないが、武器関連輸出と経済的支援の禁止、金融取引制限措置などの措置が延長される。
金正恩政権は11月3日時点で、米国による今回の措置にし反応していない。(石丸次郎)