◆「在日の北朝鮮帰国」は金日成首領のおかげ?
在日朝鮮人の北朝鮮帰国事業が始まって今年12月で60年になるのに合わせ、朝鮮総連は「在日朝鮮人感謝団」を平壌に派遣した。12月15日には、平壌で「帰国実現60年中央報告会」が開かれ、「首領様のおかげで帰国」「偉大な成果」などと、金日成-金正日父子を激賞する報告が続いた。
23日には、金正恩氏の最側近の一人である崔龍海 (チェ・リョンヘ)最高人民会議常任委員会委員長が総連の「感謝団」と面談した。その内容を、朝鮮総連の機関紙・朝鮮新報 (朝鮮語版)が、現地発の25日の記事で次のように報じている。
◆金正恩氏の「在日愛」強調 帰国者だった母には触れず
面談の席で崔龍海氏はまず、金日成―金正日父子が在日の帰国を実現したとして次のよう述べている。
「在日同胞の帰国を実現するために尽くした白頭山絶世の偉人たち (金日成氏と金正日氏のこと)の労苦と心血、崇高な民族愛と同胞愛について具体的に言及し…」
続いて崔氏は、金正恩氏の在日同胞への愛を強調した。
「今日、金正恩元帥様は、(金日成)大元帥様の海外同胞運動の思想を継承され、総連の強化発展のため、在日同胞の幸福のために熱い肉親の情を傾けておられる」
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