(参考写真)化粧品売り場に立つ女性たち。雇われ販売員ではなく幅約80センチの売り場のオーナーだ。2013年8月、最北部の両江道恵山(ヘサン)市にて撮影「ミンドゥルレ」(アジアプレス)

◆市場を一時閉鎖して消毒

北朝鮮当局が、コロナウイルス対策のため各地で大々的な消毒作業を始めた。

「市場や会議室など、大勢の人が集まる場所で消毒剤を撒いている。市場も一時的に閉められている。コロナ防疫はもちろんだが、(昨年猛威を振るった)アフリカ豚コレラが、また流行し始めたからだ」

北部地域に住む取材協力者は、5月19日にこのように伝えてきた。

北朝鮮当局は2月の段階から、徹底したコロナウイルス防疫を訴えてきた。だが、国営メディアが宣伝しているのとは異なり、消毒剤不足が深刻で、代用品として塩水を当たり前のように用いていた。

5月後半になった今になって、ようやく大々的な消毒作業をしているのは、中国や国際機関から大量の消毒剤が支援されたためではないかと思われる。

なお、米国の「自由アジア放送」(RFA)が18日に両江道の市場が閉鎖されたと伝えていたが、現地の協力者によると、「消毒のための一時的なもので完全閉鎖ではない。当局は国営の食料品店などを利用するよう誘導している」とコメントした。(カン・ジウォン)

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。

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