◆密輸でコロナ発生の可能性と判断
北部両江道の中心都市・恵山(ヘサン)市で11月2日から続いていた完全封鎖措置(ロックダウン)が21日に解除されたと、恵山市に住む取材協力者が伝えてきた。
恵山市は鴨緑江を挟んで中国と国境を接するが、先月末に密輸事件が摘発され、当局がコロナウイルス流入の可能性があると判断して、2日から強力な封鎖措置が採られていた。
住民は一切の外出が禁止され市場も閉鎖。隣家に行くことも出勤もできず経済活動が止まっていた。老人世帯など食物の入手が困難になった困窮者の中で餓死者が発生していると、複数のソースが伝えて来ていた。
「私もこのまま飢え死にすることになるかと思った。今では市場も平常通りに再開した。中国国境線には接近が許されず、夜間通行禁止は今も続いている。電気はほとんど来ておらず携帯電話の充電もできない有り様だ」協力者は恵山市内の現状についてこのように述べた。(カン・ジウォン)
※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。