ホームセンターのカインズ(埼玉県本庄市)で販売された珪藻土バスマットなどから発がん性の高いアスベスト(石綿)が検出されたとして厚生労働省は12月15日、関連する17製品について回収を指示したと発表した。回収対象の製品は計29万点に上るという。(井部正之)

アスベストを検出した5製品(厚生労働省提供)

◆中国の2社が製造

アスベストを含む可能性があるのは同社が2018年5月26日から今年12月12日まで販売していた珪藻土を使用したバスマットや石けんトレー、除湿シートなど17製品。

同省化学物質対策課によれば、同社が独自に分析したところ、少なくともバスマットや石けんトレー、吸水トレーの5製品から労働安全衛生法(安衛法)で定められた基準を超える0.2~1.3%のクリソタイル(白石綿)を検出した。同社は該当商品について販売を中止するとともに、12月14日に熊谷労働基準監督署に相談した。

製造したのは中国の2つの会社だが、現段階でアスベストを含有していた原因は不明。同省は回収や原因究明を指示した。カインズはこれら2社で製造した関連製品すべてを回収する意向を示したという。対象製品は計29万点に上る。

同社は同15日、販売済み製品の回収と返金の方針を公表した。回収方法はちかく同社ウェブサイト上で告知するとしている。対象商品についてはポリ袋に入れてテープなどで密閉して保管するよう求めている。問い合わせはカインズお客様相談室(フリーダイヤル)0120-659-337。

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