先月、日本人青年がベルリンのロシア大使館の前でシリアでの拘禁者と連帯するためのハンガーストライキをしていることを知りました。
日本の情報に接する中、1977年に日本人の少女、横田めぐみさんが北朝鮮に拉致され、娘の帰国を訴え続けていた父親が、願いかなわずして亡くなったニュースを読み、めぐみさん拉致も人ごとではないと感じました。そこで連帯の意味も込めて、この父娘を描くことにしました。
描いているあいだ、私は5年前にダマスカスの検問所で治安部隊に逮捕された叔母と彼女の娘たちのことを考えていました。彼女たちはその後、行方不明です。他に友人夫婦も拘束された後、行方が分かっていません。かれらはテロリストなんかではありません。ここでは娘や息子の行方が分からず苦しむ親の姿は人ごとではないのです。
◆シリアで続く拉致・拘禁の現実知って
私の家は4回攻撃に遭いました。破壊され、隣人の5人が亡くなりました。この寒さの中、家を失った何百万もの人たちがテントに身を寄せているのを見るのは辛すぎます。
私は学校や避難民キャンプなどで、無償で絵を描く活動をしています。子どもたちに絵を教えたりもします。子どもたちが、さまざまな色を使って絵を描くことで、戦争の重苦しい空気から解放され、笑顔になってほしいと願っています。
私たちは自由を愛する善良な市民です。アサド政権に拘禁されている人たちについて、知ってほしいと思います。私たちも日本や他の国で拉致や誘拐された人たちのことに心を寄せたいと思っています。
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