中国から撮影した2月の封鎖期間中の恵山市の様子。「人影が消えた」と撮影者の中国人。2021年2月8日(アジアプレス)

◆前回の封鎖では飢えと病で死者発生

北朝鮮北部の両江道恵山(ヘサン)市が3月3日から都市封鎖されたことが分かった。昨年11月、今年1月に続いて3度目である。

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恵山市に住む複数の取材協力者が、3日晩に伝えてきたところによると、都市封鎖は3日の15時に住民に通知され、18時から施行されたという。期間は1カ月で、一切の外出が禁止された。

恵山市が三度封鎖されたのはなぜか? 新型コロナウイルスが発生したわけではなさそうだ。協力者は「中国からの密入国者が摘発されたからだと説明を受けた」という。だがその真偽は不明だ。

「2月15日に2回目の封鎖が解除されたばかり。また封鎖されること知って泣く人もいた。市場は買いだめする人で大混雑していた」と協力者は伝える。

恵無山市に住む別の協力者によれば、しばらく前から非社会主義、反社会主義行為を根絶するために闘争せよという講演が頻繁に行われており、3月1日にあった人民班会議では、「密輸や、迷信行為、覚醒剤販売、中国への越境などの非社会主義行為が怪しまれる人間がいたら、直ちに申告せよ。摘発される者が出たら、また都市封鎖されると、脅迫めいた説明を受けた」という。

過去二回の封鎖時には、食品や医薬品が入手できなくなって死亡者が発生していた。三度目の封鎖になる今回も、住民たちは暮らしに大きな打撃を受けることになるだろう。(カン・ジウォン)

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。

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