北朝鮮の新型スマホ「プルンハヌル」(青い空)。写真と動画の撮影が可能だがネット接続は完全不能にしてある。(アジアプレス)

北朝鮮国内に住む筆者の取材パートナーに聞いてみた。

「インターネット? 聞いたことない。イントラネットというのはある。光明網といって、学校や行政、労働党機関などで見ることができる。資料や本などが読めて、最近は中央からの学習資料が紙ではなく光明網に来る。中国では外国の情報とつながるそうですね」

昨年の北朝鮮の携帯電話利用者は、米中央情報局(CIA)の推定で324万人に及ぶ。1年前に最新のスマートフォンを入手して解析を試みた。ゲームや辞書、書籍などが見られる独自のさまざまなアプリがあるが、外国の通信網とはまったく連結できないようになっていた。SDカードが他の機器と互換できないように設定されていた。

平壌を訪れた外国メディアや観光客の中には、持ち込みを許されたスマホでツイートができたことをもって、「思ったより統制緩い」などと無邪気に語る人がいる。北朝鮮では、今でも外国のラジオ放送を聞いただけで処罰の対象になる。隣接する中国・延辺地区の朝鮮語新聞すら持ち込もうとすると没収される。いわんやインターネットをや。

ネット統制は強権度を測る物差しだ。ミャンマーの若者たちの「デジタル・レジスタンス」を、金正恩氏はどのように見ているだろうか?

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