(参考写真)商売する若い女性(左)に、市場管理員が難癖をつけて激しく罵っている。2013年3月平安南道の平城市にて撮影アジアプレス

 

北朝鮮国内の非合法の外貨交換市場で、中国元と米ドルの実勢交換レートが約22%も急落した。8月4日、咸鏡北道と両江道の取材協力者が伝えてきた。「元もドルも紙くずになるという噂まで出回っている」という。

北朝鮮では6月初旬に中国元が突然約30%も下落、逆に穀物価格や燃料価格が高騰するなど市場が大きく混乱した。中国元は6月末まで下落が続いていたが、7月に入り少しずつ値を戻していた。

アジアプレスが調査した中国元相場の最近の推移は次の通りだ(1中国元=16.8円あたりのウォン)。

970(5/28)→ 670(6/4)→ 520 (6/29)→ 665(7/28)→520(8/4)

◆経済大不振なのにウォン高の原因は?

「外貨使用に対する取り締まりがあまりに厳しく、使うのが難しく流通しなくなった。ほとんどの人は手持ちの現金が底をついたので、貯めていた外貨を泣く泣く安値で売っている。逆にトンチュ(新興富裕層)たちは、好機と見て水面下で外貨を集めようとしている」
と協力者は、現状を説明する。

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