告発人らが10日に馬場氏らを刑事告発した後、大阪地方裁判所の司法クラブで記者会見をすることを司法クラブに連絡したのが8日昼。その数時間後の18時前に、馬場氏はツイッター上で「【ご報告】令和2年分政治資金収支報告書の訂正について」を発表した。このことから、馬場氏は告発される知らせを受けてから慌てて、弁明のツイッターで弁明をしたと言われても仕方ないのではないだろうか。

告発人の一人である神戸学院大学の上脇博之教授は「村上氏が政党支部の口座に寄付したからこそ、政党支部は会計帳簿にその旨を記載し、その帳簿に基づき政党支部は収支報告書に記載したはずだ。後援会で受け取った寄付を政党支部への寄付だったと勘違いして記載することなどありえない」と厳しく指弾する。

その上で、領収書のやり取りについて、上脇教授は次のように言及した。

◆自分には甘い維新の「身を切る改革」

「政党支部は村上氏に領収書を発行しているはずだから、もし馬場事務所の側が勘違いしたのなら、村上氏はその領収書の発行者を見て間違いに気づき、政党支部発行の領収書を突き返し後援会の領収書を発行するよう求めていたはずだ。それがなされていないということは、勘違いではなかったとしか考えられない」

日本維新の会は「身を切る改革」をキャッチフレーズにしているが、法律で使途が決められた文書通信交通滞在費を他の用途に使うなど、自らへの甘さがずっと指摘されてきた。

 

■ 鈴木祐太 (すずきゆうた)
1981年香川県で生まれ。岡山、大阪で育つ。大学在学中から貧困状態にある子どもたち、特に被差別部落や在日外国人の子どもたちへの支援に関わり、小学校講師、派遣社員などを経てジャーナリズム活動を始める。フロントラインプレス所属。

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