◆問題は出所者をどうやって食わせるか
もうひとつ当局を悩ませている問題がある。大量の出所者をどうやって食べさせるのかだ。現在、北朝鮮住民の大半が生活苦に喘いでいる。家族にも余裕がない中で出所してくる人たちが、
「現時点では、出所者本人に一週間分の食糧を与えることだけが決まっている。出所してきても栄養失調状態なのは分かり切っており、家族にしてみれば、どうやって暮らしていくのか心配なのは当然で、関心が集まっている」
金正恩政権は建国70年に当たる2018年8月にも大赦を実施しているが、環境の劣悪な教化所から出所した人たちの大部分が栄養失調にかかったり感染症を持っていたり、行き場がなかったりして、混乱が生じていた。
※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。
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