◆コロナより怖いのは生活苦
突然、厳戒態勢に突入したことに、住民はどのような反応を見せているのか。協力者によれば、病気に対する怖れより暮らしの方が心配だとして、次のように説明する。
「長い期間、都市封鎖になるのではないかと大変心配している。風邪を引いたのが分かると隔離されてしまうので、しんどくても病院にも行かず申告もせず我慢する人もいる。隔離されたら商売もできず途端に暮らしていけなくなるから」
また、中国の隣接地域でのコロナ発生によって、貿易再開がさらに遠のいたと、失望の声も多いという。
一方、恵山市と接する中国側では、発生したコロナの感染元は北朝鮮ではないかという疑心が広がっていて、国境警備隊が北朝鮮からの越境者を警戒しているという。
※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。
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