中国側から撮影した咸鏡北道茂山郡の中心。右手に鉄道駅が見える。2012年3月に撮影南正学(アジアプレス)

◆食糧と医薬品不足が最大の懸案

――隔離者に対する医薬品不足が深刻だと他地域から報告が来ているが、どうか?

B   発熱や風邪の症状があれば25日隔離させている。緊急な人を対象にする「専門医薬品供給組」を作り、病院ではなく人民班を通じて直接供給する体制を作ったそうだ。病院で診察させると感染が広がるかもしれないからだ。有熱者には中国の風邪薬を与えるようにするそうだ。

 

――隔離者への食糧配布はどうか?

B   食糧は国ではなく、企業や人民委員会(地方政府)が確保して供給せよと国は言っているがまったく足りないそうだ。上では、コロナは症状が現れても、数日我慢したら大丈夫だと説明している。

 

――病気や飢えで亡くなる人は出ているか?

 どれだけの人が死んだのか分からない。外に出られないから。

 

――市場はまだ開いているのか?

B   市場は15日に閉鎖された。今、白米は1キロ当たり5800ウォン、トウモロコシは2900ウォンに値上がりした。当局の価格統制が厳しいので、食糧商売人らが売り惜しみしているので上がった。
※5月6日は白米5200ウォン、トウモロコシは2700ウォンだった。100円は約5000ウォン。

 

――前回の報告では、国内の他地域への通信状態が悪いとのことだったが、変化はあるか?

B   国内電話は繋がりにくいが、通話がまったくできないほどではない。

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。

北朝鮮地図(製作アジアプレス)

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