◆密輸に挑戦する者は勇者だ
夜間通行禁止だけではない。
鴨緑江の上流は川幅が狭く、両江道は陸路の密輸と脱北がもっとも盛んな地域だ。協力者たちによれば、川辺には高圧暖気線が張り巡らされており、監視カメラがそこここに設置されている。15分間隔で国境警備隊がパトロールし、中国に越境しようとする人を銃撃する事件も時折発生している。真偽は不明だが、一部地域には地雷を埋設しているという噂もあるという。
「当局は、中国側でもコロナ対策で検問があるので、万一中国に越境できても100%捕まると警告している。こんな厳戒の中でも密輸しようとする人は、暮らしが万策尽きていちかばちかで挑戦しているに違いない。本当の勇者だと思う」
なお、11月12日時点で咸鏡北道の国境都市である茂山(ムサン)郡、会寧(フェリョン)市では、夜間通行禁止は従前通り午後7時から実施されていると、現地の協力者が伝えてきている。
※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。
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