◆金政権への不信が値上がりに拍車
「政府は『すぐに100%、糧穀販売所で買えるようにする』と通知していたが、ずっと実現できていない。それを信じる人は誰もいない」
と協力者は言う。つまり、「食糧専売制」を実施するために必要な食糧を国家が確保できていないのである。
それどころか逆に「糧穀販売所」での販売はいつ縮小ないし停止するかわからない。それに備えておかねばならないという危機意識が買いだめに走らせているわけだ。
「扇動員たちは社会主義を守るために頑張ろうと街頭で叫んでいるが、人々はそんなことでは暮らしていけないとわかっている。統制がひどくて商売もままならず、現金収入がなくなったのだ。庶民には、もう生きていくための答えがありません」
協力者の1人は苦境をこう嘆いた。
※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。
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