◆世襲統治のため金日成氏の権威宣伝
「今年は金日成生誕日に合わせて、忠誠の歌の集まりや報告大会、偉大性学習など、例年より予定されている行事が多い。本当に疲れます」
協力者のA氏は、こう不満を述べる。
死亡して30年近くになる金日成氏は、北朝鮮の若世代にとって記録映画の中だけで見る、実感のない遠い過去の偉人である。だが、「白頭の血統」を自己の権威の源泉としてきた金正恩氏にとって、祖父・金日成氏の存在が希薄になることは、決して良いことではないはずだ。
貧弱な特別配給しか出せなくても関連行事を増やすのは、世襲統治の永続化を目指す金一族にとっては必須のことなのだろう。
※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。
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