鴨緑江から見た農村。国境を監視する警備哨所が見える。「刈り取りと穀粒集めをしつかりやろう」というスローガンが見える。2023年9月下旬に平安北道の朔州郡を中国側から撮影(アジアプレス)

◆「軍糧米」の行方は?

――農場員の反応はどうですか?
(郡の)農村経営委員会が、収穫高の判定基準で水分減耗を多く見積もっていることに不満が強い。B農場で調査した作業班の場合、「軍糧米」の収穫高を、1町歩(約1ヘクタール)当たり4.1トンに低く判定したうえ、(含まれる)水分を15%と高めに設定した。それで、作業班長が実際にトウモロコシを乾かしてキロ数を見せながら抗議したそうだ。農村経営委員会ではこれを受け入れて、水分減耗を少し下げて13%にしたそうだ。

※収穫した穀物の水分量を多目に設定されると、収穫高は低く判定され、農場員の分配量は減ることなる。

 

――軍隊は畑で受け取ったトウモロコシの搬出をどうやっていますか?
軍部隊の輸送車両が来ることになっているのだが、燃料不足で苦労している。これから「軍糧米」を運ぶための燃油 が追加で供給されるので、機関や企業所所属の車両も利用して「軍糧米」を輸送するそうだ。

 

――畑から搬出したトウモロコシはどこに運ぶのですか?
今年から、収穫した「軍糧米」は郡や市単位でいったん集めて、咸鏡北道内の旅団、連隊級 に移し、そこで脱穀作業を経て大隊に供給するそうだ。

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※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。

北朝鮮地図 製作アジアプレス

 

 

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