◆「流言飛語」を拡散させるのは「反社会主義分子」と規定
当局は、今回の事態を「流言飛語」の拡散によって社会混乱が発生した事件とみなし、住民間で情報が流通すること自体を警戒して、取り締まり強化に乗り出したという。協力者は次のように説明する。
「4月に入って、事件事故について噂を流したり、政策を非難したりした者は、老人であっても厳格に処罰すると当局から通知があった。今回の騒動については、安全局では噂を流布した者は反社会主義分子だと決めつけ、当日に洞役場付近を通った人を手当たりしだい調査して、情報を流布した者を探し出そうとした。
結局、誰が噂を流したのかはわからなかったのだが、事件をきっかけに、『流言飛語』や、幹部を批判、党の政策を非難したりする行為は、反社会主義行為とみなして処罰すると通知があった」
今回の騒動は、偶然が重なって発生したハプニングであったが、金正恩政権による反市場政策や統制によって、住民たち暮らしがみるみる悪くなり、不安や動揺が高まっていることが、事件の背景にあることは間違いないだろう。
※アジアプレスは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入し連絡を取っている。
あわせて読みたい記事
1 2