◆地下鉄駅構内を一部改修し学校に
ミサイル攻撃や爆撃が絶えないウクライナ。子どもたちが学校に通えないなど、教育現場にも深刻な影響が出ている。北部ハルキウでは、昨年から市内に伸びる地下鉄駅の構内の一部を改修し、学校として活用し始めた。「ミサイルに怯えないで授業を」と、行政当局者と教師たちの取り組みが続く。取材は今年2月。(取材・写真:玉本英子・アジアプレス)
◆「平和な空がほしい」
ウクライナ第2の都市、ハルキウ。吹き飛んだ屋根、崩れ落ちた壁。ミサイル攻撃や爆撃の爪痕が残る建物を、あちこちで目にする。路上から階段を降りて、地下鉄の駅に入る。ゴーッと音を立てて、ホームに入ってくる列車。乗降客が行き交う階段のわきを見上げると、通路がガラス窓で仕切られていた。そこが、地下鉄駅構内を改修して作られた「学校」だ。ミサイル攻撃から子どもたちを守り、安全な環境で授業ができるように、とハルキウ市が設置した。改札口を回り、通路へのドアを開けると、長い廊下に沿って、教室が伸びていた。
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