

◆深刻な武器・弾薬不足
ミハイロ曹長と砲手が、この砲撃拠点で使うD-20榴弾砲を見せてくれた。
ミハイロ曹長:
「このD-20榴弾砲は、ソ連時代の年代物ですが、適切にメンテナンスをすれば今でもかなり有効なんです。我々も、そして敵も使っています。152mm砲弾で、射程は17キロ。新型の大砲に切替わりつつありますが、これはいまだに現役で敵に損害を与え続けています。ランセット・ドローンから守るために、防護フェンスを張り、小枝をかぶせて偽装しています。とにかくドローンには苦しめられています。その脅威に加え、こちらの砲弾には限りがあるのが実情です。そんな現場でベストを尽くして戦っています」
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ミハイロ曹長は、厳しい戦いについて苦渋の表情で語った。
ロシア軍は偵察ドローン・オルラン10や、攻撃ドローン・ランセットを組み合わせ、砲撃と連携させながら攻撃を仕掛ける。
この日は午前中に砲弾を撃ち、残った砲弾は数発ほどで、装薬もわずかだった。追加補充までは、予備がない状態だった。砲兵たちは、ドローン攻撃と砲弾不足に直面し、苦戦していた。


◆砲兵部隊(後編)に続く>>>
(※取材時から少し時間が経過しての掲載ですが、部隊配置などの情報を考慮して時間差が出ています。また任務中の兵士のフルネームが出せない場合があります。ご了承ください)
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